トップページ > 2018年2月号 > マンスリー・トピックス

ラビットプレス+2月号


両家の節分はさぞかし派手に…(イメージ)

毎日毎日、時間という線路のレールを滑る列車のスピードには驚愕するばかりである。2018年も既に2月に突入し、益々その速度を増している。

1月行く、2月逃げる、3月去る(一月(いちげつ)往または去(い)ぬる二月(にげつ)逃(に)げる三月(さんげつ)去(さ)ると表現する諺は、年代不詳一般社会において言い表わされ、恒常的に使われてきた、時の過ぎゆく速さの例え)。毎回のように冒頭枕で「時の過ぎゆくまま(沢田研二さんの歌ではない)」の感覚を話してきましたが、やっぱり早い。
そういう環境の中においては、どうしても最新のネタをいち早く取り上げ、情報通を誇示してみたくなるのだが、今月は昨年の話題に敢えて挑戦した。スピード時代の皆さんにとっては既に忘れかけ始めていた2017年の“お騒がせ大賞(そんな賞があったかどうかは知らない)”といっても過言ではなかったあの話題を題材に、主人公の女優・松居一代さん(以下、人名は敬称を略させて頂く)が見せた「奇奇怪怪?」な一連の行動と言動(SNSでの発言を含む)を「観察注1してきた結果から、彼女のメンタリズム(心理の意表を突くことで人を驚かせたり喜ばせたりするパフォーマンス術:実用日本語表現辞典 ここではこの意味で使う)の源泉は何処にあったのか、またそこから見えてくる人の心理に照らして、皆さんの周りにも居られるかもしれない「少し変わった人?」への接し方や寛大な理解に役立てて頂こうと考えたのである。

注1
ある特定の個人を、時間を掛けて継続的に観察し、記録してその真偽を確定させようとする研究手法であり、「縦断的研究法(longitudinal study)」と呼ぶ。対して、「現象における真意の検証」や「心理実験・心理調査」による研究手法は、集団に対して同時に実験調査を実施し、実験対象の集団間の比較を通して結論を導くことから、「横断的研究法(cross-sectional study)」と呼ぶ。
従って、観察手法は時間の経過による人の心理の変化を明らかにするので、人間だれしもが背負っている生活史や、規則の変化、傾向というものを個別に調査し、且つ統計的にデータを活用することが出来る。


ベントレーもポルシェも全部自分で買いましたヨ!(イメージ)

《報道から確認する事実関係》 先ずは事の経緯と結果を確認しておかなければ話が進まない。
松居一代は1957年、滋賀県に生まれ、競艇選手の父を持つ。現在60歳の還暦。大阪の女子大(短大)中退後にタレントデビューし、女優として活躍の傍ら実業家としても手腕を発揮する。また、株式や為替などへの投資も手掛け、エッセイスト、大学の講師なども努める多才。また、松居棒に代表される生活用品の発明などで、ライフスタイルアドバイザーとしても活躍している。

一方の船越英一郎は、1960年、俳優で旅館経営者の船越英二を父に、女優の長谷川裕見子を母に持つ芸能一家に生まれ、現在57歳。1981年に俳優としてデビュー後、民放全ての2時間ドラマに出演するなど、現在もお茶の間の人気者としてバラエティなどでも活躍中。

さて、このお二人。ドラマでの共演がご縁で2001年に結婚しますが、既に松居には離婚歴があり、前夫との間に授かった男児一人を連れての再婚であった(船越は初婚)。そして、この結婚に猛反対したのが船越の父である英二であった。当時、松居は前夫の約2億円近い借金も抱えており、子連れ、バツイチ、借金付という状況を考えれば、世の親たちなら当然であろう。しかし、松居は持ち前の明るさとバイタリティ、投資家としての才覚をもってこの借金を返済すると、反転、実業家、投資家としても上昇気流に乗って財を築いていく。それからは夫婦仲も順調に見え、長男の大学進学や就職に際して船越は父親として惜しげなくサポートするなど、表面上はおしどり夫婦の体裁を崩してはいなかった。


SNSを効果的に最大限利用した(松居一代ブログ・スクリーンショット)

そして事が公になり、本題の泥沼離婚劇に至るきっかけとなったのが、皆さんよくご存じの松居による動画配信とSNSへの投稿だ。ここからは松居の提供した材料を基に書く(船越サイドは目立った反証を提示していない)ことをお許し願う。ただし、真相は当事者のみ知ることは当然であるので、内容の真偽は問わないで頂きたい。
今夜、7月13日、夜の8時ごろ・・・
YouTubeで、爆弾発言を申し上げます
楽しみに、なさってください  松居一代 拝
(2017.7.13松居一代official twitter)

ユーチューブで公開された動画での主張の骨子は、船越が2011年に別居生活を始めたのは船越自身の意思だという報道は誤りで、松居自身がその住まいも見つけてきたということと、その件に女性が係わっているということ。そして、それが引き金となり弁護士に依頼して判断を仰いだ結果、松居の判断で船越は別宅に転居せざるを得なくなったということ、その他である。
この動画が配信される少し前までに、ご存知の「松居劇場」は幕を開けていた。松居の公式ブログを確認してみると、2017年4月22日以降、6月7日まで全く更新されていない。その間、松居ご本人によれば、1年5ヶ月もの間尾行され続けている“何者か”から逃れるために逃亡生活を送っていた、と6月27日の公式ブログで告白し、それから後、ユーチューブ及びtwitter、ブログを通じて船越への徹底抗戦と裁判などの情報発信を頻繁に続け、ついに12月15日午前8時30分の、あの“びっくりぽん”(松居の口癖)仰天記者会見へと繋がっていくのである。


喜怒哀楽を前面に出した松居劇場の千秋楽(イメージ)

《松居一代のパーソナリティを分析する》 彼女に関して言えば、これまで多くの発言をメディアやSNSを通じて発信して頂いているので、面識は無くてもある一定の材料が心理分析に流用できるから、それらを基に作業を進めていくことにする。

最近(上述の2017年6月以降)の発言が読者諸氏にはよく知れたところであろうが、拙者はそれよりももっと前の、2012年4月23日から彼女が綴り始めた「松居一代♡ブログ」に先ず注目する。

【松居には虚言癖があるのか】
2011年に船越が女性問題を原因とされた別宅マンション購入転居から数ヶ月、このブログを松居は書き始めたのだが、記事にはその「事件」を彷彿させるような恨み節や怒りの内容は見当たらない。それどころか、特に2012年4月27日に松居が「重大発表」として綴った記事のタイトルが不思議なのだ。「沢尻エリカちゃんが原因で夫が家出」とある。この時点ですでに船越は別居しているはずだが、ブログによれば同年3月22日に船越が主演するドラマ(有吉佐和子作品「悪女について」TBS)でラブシーン撮影があり、それに嫉妬した彼女は翌日、用を頼んだ夫のそっけない態度に激怒しDVを働いたという告白に続き、その日のうちに船越が自身の荷物を纏めて家出していた、というものである。
また、最近の投稿記事にも辻褄が合わない記述を見つけた。2017年7月1日付の書きこみに、「次に公共の乗り物を使うようになりました 一般的に芸能人と呼ばれる人は バスや地下鉄は 使用しないでしょうね 中略 最初は切符の買い方も わからなかったものですが いまでは プロフェッショナルですよ」とある。この書き方からすれば、松居は離婚騒動の最中に身の危険を感じたこともあり、大勢の人が利用する公共交通機関の方が安全であり落ち着くからと、それまでは自家用車を多用していたが最近はバス、地下鉄を利用するようになった、ということだ。しかし、2017年12月27日に配信されたデイリー新潮(松居一代独占インタビュー)では、日頃から、公共交通機関を使っており、その原点は19歳で滋賀から上京し、大都会に負けまいと6畳一間のボロアパートの天井に地下鉄の地図を貼って路線を頭に叩き込み、忍者のごとく素早く乗換えていくことを夢見ていた。だから、それ以来ずっと地下鉄を使っているのだと話している。つまり、離婚騒動が動き出した2年ぐらい前から地下鉄やバスを利用するようになり、そのおかげで今は何処へでもスイスイと乗り継ぎが出来るようになったのではなく、元々、それも40年ぐらい前から松居は公共交通機関に慣れ親しんでいたのである。
その他にもあるが、ただ単に松居がウソをついている、と批判するための引用ではない。心理学では個人の持つ記憶について、真実の記憶とは別に「偽りの記憶」の存在を立証している。


偽りの記憶はどうして作られるのか…(イメージ)

~偽りの記憶(英: False memory)とは~
偽りの記憶は、実際に体験していない事柄に関する見かけ上の記憶であり、事後情報による記憶の変容や外圧による記憶の捏造などとは違う。従って、「ウソ」をついているのではない。分かり易く言えば、実際には経験していない出来事を誤って想起する(思い出す)現象のことである。そんなことが本当にあるのか?という読者の声が聞こえそうだが、偽りの記憶の存在は心理学の分野ではすでに実証済みなのである。
1990年前後に米国各地に起こった父親の娘に対する性的虐待に関する複数の訴訟事件がある。訴訟を起こした娘たち本人にあってはウソの下にでっち上げたという意識は全くなかった。しかし、対象となった事件の個々の被害者にある共通した経験があったことが分かってきた。それは、「記憶回復セラピー」という心理療法を全員が受けていたという事実である。記憶回復セラピーとは、抑うつや性的な機能不全といった精神症状を訴える患者に対して行う催眠療法で、当時流行していた。治療ではセラピストから、「あなたの症状は私の患者で性的虐待を受けた女性と酷似している」などと前置きして、その患者に性的虐待を受けたことがないかを尋ね、一旦患者が否定しても、「それはたぶんあなたの中で忌まわしい出来事として、無理にその記憶を抑圧しているのだ」と説諭し、回復のためには記憶を取り戻す必要があると諭す。更には、患者に幼い頃の出来事をイメージさせたり、夢に出てきたことを日記に書かせたりするのである。これを週1回、1~2時間程度行うと、セラピーを受け続けた娘達は、早い時は数ヶ月後、遅くても数年後には鮮明な「虐待の記憶」を回復するのである。この記憶は無理に思いこまされたのではなく、抑圧されていた幼児期の自分の記憶と理解して受け入れるようになるのである。そのような方法によって回復された記憶の中には、悪魔的儀式での虐待の話なども多く見られたため、その信憑性に疑問を持ち、自身の著作や法廷での証言で「記憶回復セラピー」を科学的に批判したのが心理学者のエリザベス・ロフタス(Elizabeth F. Loftus, 1944年生アメリカの認知心理学者)である。結果、1992年、冤罪を訴える父親らを支援する「偽りの記憶症候群財団」が設立され(ロフタスも理事となっている)、1997年にニューハンプシャー州最高裁判所では、前述したセラピーにより父親から強姦された記憶を「思い出した」とする娘の告発による刑事事件で、娘の証言の信用性を否定する判決を下した。この例は他人が作った偽りの記憶が問題となったが、偽りの記憶は自分自身でも生成される。我々の記憶は、過去を切り取ったスナップショットのように思うが、実際には想起する度に常に書き換えが行われていき、事実とは異なるストーリーの集合となっているのである。


証言の信憑性を分析する(資料:紀伊国屋書店)

【松居は多面的性質を持ったクリエイターなのか】
松居の場合、複数あるどのブログなどを見ても自身のミスや間違いに対する反省、謝罪、訂正の記事が全く見当たらない。客観的に見て、彼女が日常で接する人、物、出来事の多さは尋常ではなさそうだ。そして日々の生活の繁忙さが与える影響で彼女自身が苦しんでいるのか、行き詰まっているのか。そうだとすれば、それがストレスとなって過激な言動や行動に走ってしまうのだというロジックは成立する。しかし、である。彼女の一連の行動やSNSを通じての、またメディアでの発言内容を吟味して思うことは、実にバイタリティ溢れた積極的な生き方を実践しているし、過去を振り返って悶々と暮らす自閉的な性格は見当たらない。そういう状態を維持している彼女は非常にクリエイティヴであると言える。クリエイティヴ=創造的、クリエイティヴィティ=創造性と訳されるが、創造的という性質は如何なる定義が可能なのであろうか。

~クリエイティヴィティ―フロー体験と創造性の心理学~
(ミハイ・チクセントミハイ注2著)

注2
ミハイ・チクセントミハイ:(Mihaly Csikszentmihalyi, 1934生 )は、ハンガリー出身のアメリカの心理学者。)。「ポジティブ心理学」(positive psychology)と呼ばれる、人生をより充実したものにするための心理学の研究者であり、フロー(Flow=完全に集中して対象に入り込んでいる精神的状態)の概念の提唱者としても著名。

ミハイはこの書で創造的な人が持つ複雑で多面的な人格の10の特徴を紹介している。
1.エネルギッシュなのに落ち着いている
2.トップダウン思考でありながらボトムアップ思考
3.真面目なのに遊び好き
4.ロマンチストでありながらリアリスト
5.外向型人間であり内向型人間でもある
6.謙虚に学び、自信たっぷりに発表する
7.文化のバイアス(偏り)に影響されず、女性的かつ男性的
8.空気を読むことも読まないこともできる
9.感情的でありながら理性的
10.ひどく苦悩しながら、とても楽しんでもいる

上記の特徴を総合的に勘案すると、なんとも不思議な、また都合のよい性格・特性であると思わないか?結局何なの?人間の持つ全ての性質を持ち合わせている人ということか。
ミハイはこう言う。「創造的な人々の性格と他の人々の性格を分け隔てるのは何かを一言で言わなければならないとすれば、私は複雑さを挙げるだろう」続けて、「複雑な性格を持つということは、人間の能力の全範囲に潜在的に存在しながらも、通常は、私たちがどちらか一方の極が「良く」、もう一方の極が「悪い」と考えるために退化してしまうような、多様な特性すべてを表現できるということを意味している」
つまり、創造的な人というのは、「多様な特性全てを表現できる」複雑な内面を有している=通常は相容れないはずの性格特性全てが同一人の中に存在している極めて特異な人間であるというのだ。


クリエイティヴな人って、神様?(イメージ)

2016年12月16日付の書き込みで、松居は「衝撃告白 天国の娘へ」と題した記事を綴った。内容は松居と船越の間に授かった命が死産であったことを激白するものだが、実はこの記事と同様の書き込みが2012年6月4日付けのブログ(題名:さくら石)で既に配信されている。
前者のブログでは、「特別なおはなし・・」として、あたかも今日初めて大変なことを皆さんに打ち明けます的に書かれているところを見ると、松居自身が2012年のブログの存在を忘却していると考えても不思議ではない。たわいない日々のちょっとした内容ならともかく、この内容をSNSで配信するのだから、一度書いたことを忘れることは考えられない。しかし、彼女は本当に忘れているのだろう。

新しい情報やそれまでとは異なることに即座に興味を示し、反応して意識を移動させるという能力は、多面的な行動として反映され、一方の極に飽きたから次に他方へ、或いは絵札を重ねるように次から次へ節操無く取り込もうとするようにも映るのである。これらはミハイの定義する創造的な人の特徴の一つでもあり、松居もまた当てはまっているように感じる。創造的な人の思考メカニズムは、古い情報の整理(記憶の整頓)が驚くほど極端且つ上手く処理できるのだろう。


興味ははどんどん変化して行く(イメージ)

【松居の性格診断】
ドイツ出身(後に英国へ)の心理学者でパーソナリティ研究の第一人者であるハンス・アイゼンク(Hans Eysenck,1916年~1997年)は、性格を「遺伝と環境によって決定される実際的もしくは潜在的な行動パターン」と定義して、因子分析法を用いてパーソナリティを構造的に理解しようとした。その研究結果において、パーソナリティの根幹をなす基本的次元を「外向注3-内向」と「情緒不安定-安定(神経症的傾向)」の二つで説明する。
外向と内向とは、物事の判断基準を外側に求めるのか、内側、つまり自分の側に求めるのかということである。簡単に言えば、相手の身になって考えるのか、自分を主体として考えるのかである。
また、情緒不安定-安定を心理学的に説明すれば、物事の白黒をはっきりつけたがるか否かとうことに集約される(心理学者・臨床心理士 青木理恵著「本当にわかる心理学」)。情緒不安定な人の特徴的な行動として青木氏は、「すごく機嫌のいいときもあれば、一転急に怒りが爆発することがある。機嫌のいい時というのは物事の見通しや正否の決着がはっきりしているときであり、イライラや怒りを表出するときはどこかに曖昧さが残っている、つまりグレーゾーンに身を置かれているときに彼等は脆弱になる。」と説明する。
そうすると、人間関係においても相手の気持ちがはっきりしない状態には耐えられず、相手を試すような行動(大袈裟に泣きわめいたり、わざと怒ったり、自殺をほのめかしたり等)に出る。更に、相手に執拗に詰問し答えを引き出そうと躍起になるという。

注3
外向と外交:外交的とは、他人との交わりや社交的性格に富んだ態様をいう。

なるほど、松居もブログの中で何度か自殺をほのめかす書き込みをしているし、船越サイドから出ている幾つかの松居に対する話には、彼女の激高した様子や通常では考えられにくい行動なども報道されているので、正に心理学で峻別するところの「情緒不安定型」性格(パーソナリティ)と診断できそうである。

ハンス・アイゼンクによる性格分類(青木理恵氏)
性格のビック5 外向的―内向的 情緒安定―不安定
A 平凡性格 どっちつかず どっちつかず
B 危険性格 外向的 不安定
C 穏やか性格 内向的 安定
D リーダー性格 外向的 安定
E 変わり者性格 内向的 不安定

拙者独自の身勝手極まりない紙面カウンセリングに基づけば、松居一代さんはEタイプに分類され、且つ創造的性質も持ち合わせた非常に稀な日本人だと思われます。勿論、彼女の性格ですから、性格をなんとかしようなどとは絶対思われないことも承知ですし、ほっとけ~!!(怒)のお声も聞こえます。まあそうおっしゃらず、一応分析結果をお伝えしておきますのでご参考下さい。

Eタイプ(eccentric type)
※何を考えているのかが周囲の人からは分かり難く、本音が見えずらい。しかし、本人の中では明確な主張があり、結論を持っていることも多い。進んで社交を拡げていくのではなく、どちらか言えば個人主義的である。流れに巻き込まれることは少なく、自分の考えを一貫して持ち続け、我が道を歩く強さを持っている。そのため、他人が思いつかないようなところにアイデアを見つけたり、人の気付かないところに着目したりするセンスがある。自分大好きで秘密主義である。