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2015・今年の不動産市場をズバリ読み解く!


衆議院選挙に圧勝した自民党だが、仕事は山積でっせ!(イメージ画像)

皆様、新年あけましておめでとうございます。

昨年暮れのドタバタ選挙も終結し、新政権の船出早々ですが、そもそも今回の衆議院解散総選挙については、国民が全く納得していない、永田町の論理の下での茶番劇であることは事実。とにかく、一日も早く国会を正常の運営に戻して議員は一意専心を旨として仕事をしてもらわないと、投入された税金の返還訴訟も起こされかねないですよ。

期待できない政治、大企業偏重の安倍政権、極端な円安移行、実態の伴わない景気回復、中国・北朝鮮の横暴、etc。さて、大晦日から一夜明けても、何かが変わるわけではないことぐらい、実はみんな分かっているのですが、何故か日本国民は神聖な朝を迎えると、昨日までの2014年とは違った一年が始まるのだ、という期待に踊らされてさい銭箱になけなしの小銭を投げ入れるのです。


パンパン…合掌…今年こそ!!

そんな新年を迎えた皆さんの中にも、今年こそ、念願のマイホームを!と密かに計画を練っておられる方々も多いのではと思います。アベノミックスジュースをぐぐっと飲み干して、とりあえず遠のいた消費税率10%のハードルが迫る前に、何とか好物件をとお考えの持ち家派の方々に、2015年の住宅市場はどうなるのか!?という、ラビットプレス+に相応しいテーマで市場分析を行い、夢の実現のお手伝いをさせて頂こうと思います。最後までお付き合い下さい!


お金持ちへの第1歩はマイホーム取得から(画像:イメージ)

【不動産市場の鍵を握る国策を知る】
住宅を取得しようと一念発起された方なら、それに向けた準備を始めた段階で真っ先にぶち当たる問題が金銭的条件。本体価格もさることながら、住宅取得には「諸経費」というひと括りの言葉で表される関連費用が気になるところでしょう。不動産会社に支払う仲介手数料はさておき、税金や住宅ローン、様々な優遇措置など知っておかなければ損をする国策に関して、今年の方向性をしっかりと掴んだ上で、物件を探すことも大切です。

我が国の住宅市場をコントロールする国の役所は国土交通省。昨年から引き続き国交省は市場政策をどのように広げていこうと考えているのか。先ずはマクロ的視点で政策(国家再興戦略)を分析しよう。

国交省重点施策
≪その1.中古住宅市場活性化≫
・中古住宅の適正な建物評価手法の指針策定(2013より継続)
・既存住宅インスぺクションガイドライン策定(2013実施)
・上記における建物診断技術者の育成と上記事業の普及(2013より継続)
・リフォームに係る性能評価。長期優良住宅化推進(2013より継続)


2014から15の二カ年計画=公民のストック活用に向けた取り組みを強化


省エネ性能等に優れ、高齢者が安心して暮らせる健康な住宅・まちづくり
(スマート・ウェルネス・シティ構想の実現)

※PKI(目標値) ・2020年までに、中古住宅流通市場、住宅リフォーム市場規模の倍増(10兆円から20兆円に)
・2020年までに、中古住宅の省エネリフォーム市場規模倍増
・2020年までに、ネット・ゼロエネルギーハウスを新築標準とする

≪その2.都市の競争力向上≫
・都市再構築戦略の策定(2013)
・空き地の集約化、空きビル等の活用推進制度の構築(2013より継続)
・公的不動産の活用等の推進(2013より継続)

既存ストックを有効活用した都市の再整備を推進・実施(民間投資の喚起、中心市街地の活性化に必要な措置を実施)

※PKI(目標値)
・2020年までに、世界の都市総合ランキングにおいて東京を3位以内に

以上、国家施策の中心となる不動産市場整備の方向性は、既存ストックの有効活用に軸足を置き、省エネ推進、長寿社会への対応を主体にしたまちづくりや住宅政策に目標を設定しています。つまり、住宅購入者に対する支援策も、その方向性に沿って実施されることが読み取れ、新築住宅一辺倒であった税制優遇も見直され、中古住宅にシフトした支援が期待できることが分かります。


中古住宅が今年は狙い目?(イメージ画像)

【中古住宅の安心安全をどう見極める?】
中古住宅は、新築時の品質や性能の違いに加えて、その後の維持管理や経年劣化の状況により物件ごとの品質等に差があることから、消費者は、その品質や性能に不安を感じています。そこで、中古住宅の売買時点の物件の状態を把握できるインスペクション(建物検査)サービスへのニーズが高まっているのですが、実際にインスぺクションサービスを受けようとする場合、どのような手続が必要であるのか、又、欠陥や不具合が見つかった場合、どのように処理すれば良いのか。中古住宅の再生を推進すると言われても、安心安全の基準が示されなければ、消費者の新築志向は止められないのではないでしょうか。


中古住宅は不安がいっぱい…(イメージ画像:資料ニューハウス)

1.中古住宅の購入に際して
既存住宅を対象として行うインスぺクションは、先ず売買の時に行います。
これは、目視等を中心とした非破壊による現況調査を行い、構造安全性や日常生活上の支障があると考えられる劣化事象等の有無を把握しようとするもので、既存住宅の現況把握のための基礎的なインスペクション(既存住宅に係る一次的なインスペクション)であり、中古住宅売買時の建物検査や住宅取得後の維持管理時の定期的な点検等がこれに当たります。
これは、中古住宅購入者が、中長期的な修繕計画の基礎的な資料として、マイホームの維持管理に役立てることが出来、住宅の長寿命化の促進に繋がっていきます。又、計画的な資金調達にも対応し易くなり、計画修繕が実施されていくことで履歴が蓄積され、再販時の資産的価値の維持や向上にも有益な資料となることが期待できます。

次に、売買時のインスぺクションで不運にも問題が指摘された場合はどうすれば良いのでしょうか。
その場合は、破壊検査も含む詳細な調査を行い、劣化事象等の生じている範囲を特定し、不具合の原因を総合的に判断して修繕を行うことになります。これは、現に、日常生活上支障が生じている場合など不具合箇所を修繕しようとする際に利用されるインスペクション(既存住宅に係る二次的なインスペクション)であり、住宅の耐震診断等もこれに当たります。
このような事例では、一次的なインスぺクションとは違って、より高度な住宅建築に関する知識を必要とするため、一定の有資格者(建築士等)が検査員となり、修繕工事に関する費用の算出も併せて、施工技術者側との連携も必要となります。

更に、中古住宅購入後の一定期間経過後、リフォーム等の必要が生じた場合に行うもしくは定期的に検査を行うことも有益で、住宅の劣化状況の把握やその時点での性能を把握することに役立ちます。又、リフォーム時に検査・調査を行うことで、より性能向上に繋がるリフォームを実施することが出来ます。これらは性能向上インスぺクションと位置付けることが出来ます。


インスぺクションは主流になるか?

2.インスぺクションの実施主体
実際に現場で検査を行う者には、住宅の建築や劣化・不具合等に関する知識、検査の実施方法や判定に関する知識と経験が求められます。この場合、住宅の建築に関する一定の資格を有していることや実務経験を有していることは必要な能力を有しているかどうかの一つの目安になると考えられ、住宅の生産過程(施工)に関わる国家資格と実務経験を一定程度有していると考えられるものの組合せとしては、建築士、建築施工管理技士などが挙げられます。

3.中古住宅の安心安全の基準
以上のように、インスぺクションを通じて実際の住宅に関する検査・調査が行われた場合、最終的に消費者の安心基準を表示する物差しが求められることになります。それについては、一定基準を満たした中古住宅にのみ付加される「中古住宅瑕疵保証保険」の付保や、住宅金融支援機構認定の優良中古住宅向け金融商品である「フラット35」に適合していることの証明がなされるか否かが消費者に理解され易い基準となるでしょう。
つまり、中古住宅(既存住宅)を購入する場合に、それらの基準をクリアしている住宅であるかどうかが客観的材料として有効であるということです。


これで安心。価格も手ごろで新築よりお得!?(イメージ画像)

【新しいまち、地域が生まれようとしている】
スマート・シティ、スマート・ウェルネス・シティというフレーズをご存知でしょうか?

少子高齢化・人口減少が急速に進む中、高齢になっても地域で元気に暮らせる社会を実現するためにも「健幸=健康で幸せ(身体面の健康だけでなく、人々が生きがいを感じ、安心安全で豊かな生活を送れること)」づくりの支援が必要な現在、国を挙げての健康・幸福社会の実現に取り組んでいます。
高齢化・人口減少が進んでも地域住民が「健・幸」であるためには、まず生活習慣病や寝たきりの予防が重要であり、この実現にはポピュレーション・アプローチ(※)により、地域住民全体の日常の身体活動量を増加(底上げ)させることがカギとなります。例えば、自動車の流入を制限する地区をつくり、近隣の住民が歩くようになると、日常の身体活動量が増加することで健康度が向上し、医療費が抑制される、というような仮説が成り立つように、一定地域での社会実証実験を2012年度から開始し、「健幸長寿社会を創造するスマート・ウェルネス・シティ総合特区」として地域活性化総合特区にも指定されます。
※一定の条件に該当する住人に対するアプローチではなく、地域全体の住人に働き掛けることで、地域全体のリスクを低減していくこと。


これがスマート・ウェルネスだ!(資料:サンヨーホームズ)

みんなが健康で幸せに!

又、住宅に関しても、スマート・ウェルネス住宅推進事業を展開し、健康維持増進に配慮した住宅を提唱し、住宅関係者が医療や福祉関係者等との連携による体制のもと、既存住宅の改修工事、及び改修工事前後の居住者の健康状況の変化等に関する調査への連携・協力などにより、高齢者等の健康の維持・増進に資する住宅の普及を図ることもこの事業の目的となっています。超高齢化社会の到来に向かって、今進められている住宅の高性能化、長寿命化、耐震、省エネ、バリアフリー、中古住宅流通・リフォームの活発化などすべてを飲み込んで対応しようというまちづくりが、このスマート・ウェルネス・シティ構想なのです。そんな街に、あなたも住んでみませんか?